一戸建ての修繕費の目安はいくら必要?予算のシミュレーション方法と積み立て方

一戸建ては、外壁や内装、設備など、各箇所を定期的に修繕・リフォームすることで、いつまでも安心・安全・快適な暮らしを実現できます。

修繕・リフォームをないがしろにしてしまうと、住宅寿命が短くなり、長く安心して暮らすことが難しくなります。

しかし、修繕・リフォームが大切とわかっていても「費用はどれくらいかかるの?」「どうやってお金を貯めたらいい?」など、疑問を持っている人は多いことでしょう。

そこで今回は、一戸建ての修繕・リフォーム費用の目安や積み立て方など、以下の項目について紹介しています。

【1】修繕費が必要
【2】主な修繕箇所と修繕費の目安
【3】修繕・リフォーム計画
【4】修繕費の積み立て方

この記事をご覧いただくことで、修繕費の目安がわかり、計画を立てたり積み立てがしやすくなりますので、参考にしてください。

【1】修繕費が必要

一戸建てを建てた後にかかる費用で忘れてはいけないのが修繕費です。

修繕費とは修繕にかかる費用のことで、この存在を忘れていたら、あとあと痛い目に遭います。

まずは、一戸建てで修繕をする理由について確認をしていきましょう。

修繕をする理由とは

一戸建ては建てて終わりではありません。

最初は新築できれいな家も、10年、20年、30年、、、と時が経つにつれ、さまざまな部分が経年劣化をします。

入居当初は最新の設備でも、数年〜数十年経つと故障や不具合が発生し、修理が必要な設備がたくさん出てきます。

修繕をしないでいると、長く安心・安全・快適に暮らしていくことができません。

住宅ローンを返し終わる頃にはボロボロの状態になっている可能性があります。

老朽化した部分や設備を修繕することで、住まいの性能を維持し、快適な生活を実現し続けることが可能です。

修繕箇所は、外壁や屋根、お風呂、キッチンなど、多くの場所が対象になります。

適切なタイミングで修繕をしていくためにも、新築の時点から将来の修繕計画を立て、計画的にお金を貯め進めていくことが大事です。

分譲マンションの場合は、事前に修繕積立計画が決まっており、その通りに進めていくだけですが、一戸建ての場合は基本的に入居者自身で計画を立てる必要があります。

【2】主な修繕箇所と修繕費の目安

ここでは、一戸建ての主な修繕箇所と修繕費の相場・目安について紹介しています。

各箇所の修繕・リフォーム費用は、業者やメーカー、グレードや面積などによって大きく変わりますが、おおよその相場を把握しておくことで、予算計画や修繕計画を立てやすくなります。

以下、12の修繕箇所について一つひとつ見ていきましょう。

1.外壁塗装
2.屋根塗装
3.クロスの張り替え
4.シロアリ防除
5.給湯器
6.トイレ
7.お風呂・浴室
8.キッチン
9.洗面台
10.床
11.給排水管
12.廊下
13.ベランダ・バルコニー

それでは、1つ目の「外壁塗装」から解説していきます。

1.外壁塗装

主な修繕箇所として外壁があります。

どんなに頑丈なつくりでも、普段から雨風の影響を受けているため、10年もすれば老朽化が目立つようになります。

実際、外壁塗装については築10年〜20年が修繕の目安と言われていて、修繕をしないと自宅の外観が古臭い感じになってしまいます。

以下は、外壁塗装で使用される塗料による耐用年数です。

・アクリル系塗料:4〜7年
・ウレタン系塗料:6〜10年
・シリコン系塗料:8〜15年
・フッ素系塗料:15〜20年
・特殊塗料:15〜20年

このように、使用される塗料によっても耐久性が異なります。

15〜20年のものであればいいですが、アクリル系塗料やウレタン系塗料になると、10年もしないうちに外壁塗装の修繕が必要になる可能性があります。

外壁塗装の修繕をしなければ、チョーキングによって外壁に直接雨水が染み込んだり、ヒビ割れによって建物に歪みが生じることもあるため、注意が必要です。

業者や外壁の面積、塗料などによって外壁塗装の修繕費は大きく異なりますが、塗料代や足場代なども込みで70万円〜100万円程度は見ておいた方がいいでしょう。

2.屋根塗装

外壁の塗装だけでなく、屋根の塗装を修繕する必要もあります。

屋根の汚れがひどかったり、コケだらけの場合、塗装が剥がれている場合、築10年以上経っている場合などは、屋根塗装の修繕が必要な可能性があります。

修繕をせずにいると、屋根の老朽化が進み、通常よりも早いタイミングで屋根を取り替える必要が出てきます。

屋根塗装は、トタン屋根やスレート屋根、セメント瓦など、屋根材によって変わってきます。

たとえば、スレート屋根の場合は、ウレタン系塗料だと1,500円〜2,000円/㎡、シリコン系塗料は1,800円〜2,500円/㎡、フッ素系塗料は3,300〜4,500円/㎡の塗料費用がかかります。

また、セメント瓦の場合はウレタン系塗料で1,800〜2,000円/㎡、シリコン系塗料2,300〜2,500円/㎡、フッ素系塗料は3,100〜3,500円/㎡程度です。

屋根塗装の修繕には、足場代なども含めると100万円程度の費用がかかります。

3.クロスの張り替え

室内のクロスも大事な修繕箇所の1つです。

新築当初は真っ白できれいなクロスも、経年劣化により徐々に黄ばんでしまいます。

また、小さい子どもがいる家庭やペットを飼っている場合は、クロスに傷や汚れがつきやすいです。

クロスが傷んでしまうと、部屋全体の雰囲気に影響を与えます。

クロスの張り替えも業者や広さ(面積)、クロスの種類によって修繕費が変わってきますが、おおよそ1㎡あたり1,500〜2,500円が相場となっています。

4.シロアリ防除

一戸建ての場合、柱などがシロアリの被害に遭わないように、新築時に防蟻処理を施しています。

このとき使用する薬の効果は5年程度で薄れる場合があります。

そのため、早ければ築5年程度でシロアリ駆除・防除をおこなう必要があります。

シロアリ駆除・防除の費用は10万円〜20万円程度です。

シロアリ対策をしていないと、シロアリ被害に遭い、家の耐久性が大きく損なわれてしまいますので、しっかりと修繕をおこないましょう。

5.給湯器

家に設置している給湯器も、長年使っていると不具合や故障が発生して、修繕が必要になってきます。

メーカー保証期間中で対象となる故障内容であれば費用はかかりませんが、そうでない場合は、燃料系の不具合だと2万円〜3万円程度、電装系の不具合は6,000円〜5万円程度、安全装置系の不具合は7,000円〜6万円程度、水制御系の不具合は1万円〜4万円程度の費用がかかります。

また、修理ではなく新品に交換する場合は、5万円〜15万円程度の費用を見ておくといいでしょう。

給湯器もメーカーや業者によって費用が変わってきますので、早めに見積もりをとって自宅の給湯器に参考費用を把握しておきましょう。

6.トイレ

トイレも長年使っていると古くなり、修繕・リフォームが必要になってきます。

メーカーや製品モデルによって費用は大きく変わりますが、おおよそ30万円〜40万円がトイレの修繕・リフォームの費用相場です。

グレードの高いモデルに取り替えるとなると、40万円以上の費用がかかってきます。

7.お風呂・浴室

トイレ同様、お風呂・浴室も長年使っていると、汚れが取れなくなったり、カビが生えたりします。

そのため、10年〜15年程度で修繕・リフォームをする家庭は多いです。

お風呂のリフォームも、メーカーやグレード、ユニットバスか在来工法か、などによって費用は大きく変わります。

お風呂の交換で80万円〜140万円程度、壁の修理で5万円〜25万円程度、床の修理で3万円〜15万円程度の費用はかかってきます。

キズやヒビ割れ、穴や剥がれなどの症状が見られた場合は、すぐに修繕・リフォームをおこないましょう。

そのままにしておくと、家の性能自体が低下してしまいます。

8.キッチン

キッチンは毎日使う場所なので、汚れもつきやすいですし、設備の故障や不具合も発生しやすいです。

キッチンがボロボロだと料理をするモチベーションが低下してしまいますし、衛生的にもよくありません。

ただし、修繕・リフォームをするとなると、ある程度の費用を見ておく必要があります。

メーカーやキッチンタイプ、グレードによっても費用は変わりますが、おおよそ100万円〜150万円程度の修繕・リフォーム費用がかかります。

グレードの高いものだと200万円を超える場合もあるため、事前にしっかりとした予算計画を立てておくことが大事です。

特に、女性に人気のアイランド型システムキッチンは高額です。

9.洗面台

洗面台についても経年劣化により、修繕・リフォームが必要になってきます。

どのようなメーカー・グレードにするかで費用は変わりますが、洗面台交換には30万円〜50万円程度の予算を考えておくといいでしょう。

洗面ボウルなどが一体となっているユニットタイプより、すべて独立していて組み合わせを楽しめるシステムタイプの方が割高です。

10.床

新築当初は清潔感がありきれいなフローリングも、長年使用することで、傷や汚れが目立つようになります。

また、クッションフロアの場合は、床がぶかぶかとして、下地部分が腐っていることもあります。

床のきしみや床鳴り、傾きがある場合は、シロアリの被害に遭っている可能性もあるため注意が必要です。

床の修理・修繕の価格相場は3万円〜6万円程度です。

もちろん、そのような修繕をするかによって変わるため、10万円以上かかることもあります。

また、フローリングを張り替えする場合は、工法(張り替え工法、重ね張り工法)によっても費用が変わってきます。

張り替え工法の場合は6畳で9万円〜18万円、重ね張り工法の場合は6万円〜14万円程度です。

11.給排水管

表からは見えない部分ですが、給排水管の修繕・リフォームも必要です。

なぜなら、経年劣化によってサビたり、汚れが付着して流れが悪くなってしまうためです。

また、場合によってはサビが混じった赤水が水道から出てくることもあります。

一般的に、給排水管の寿命は新築から20年程度と言われています。

そのため、築年数が20年前後もしくは劣化したタイミングで修繕・リフォームを予定しておきましょう。

給排水管の修繕・リフォーム費用は、水道管のみの場合で約10万円、排水については1mあたり1万5,000円程度です。

12.廊下

リビングなどのフローリング同様、廊下も長年使用することで、大きく傷んでしまいます。

廊下の修繕・リフォームの費用は10万円〜20万円が相場です。

廊下が新しくなることで、室内の印象も大きく変わります。

13.ベランダ・バルコニー

ベランダ・バルコニーは普段から雨風の影響などを受けるため、修繕・リフォームをしないと、水漏れ等の原因になってしまいます。

また、塗装が剥がれたりした状態だと、家の見栄えもよくありません。

ベランダ・バルコニーの修繕・リフォームは、防水工事や塗装の塗り直し、床材の交換など、内容によって費用は大きく変わりますが、おおむね50万円程度が相場です。

ただし、状態やリフォーム内容によっては100万円を超えます。

【3】修繕・リフォーム計画

修繕・リフォーム計画を立てるためにも、まずは、ここで紹介する各箇所の耐用年数について把握をしておきましょう。

各箇所の耐用年数

一戸建ての各箇所の一般的な耐用年数は以下のとおりです。

・外壁:15年〜20年
・屋根:20年〜25年(スレート)
・屋根:20年〜30年(金属屋根)
・クロス:10年前後
・建具:15年〜30年
・ユニットバス:10年〜15年
・トイレ:15年〜20年
・給湯器:10年前後
・ガスコンロ:10年前後
・換気扇:10年前後
・アルミサッシ:15年〜30年
・フローリング:状況次第

他にも、こまかい部分は多々ありますが、これらの耐用年数をもとに、まずは長期的な修繕・リフォームを計画を立てるようにしましょう。

ただし、実際の修繕・リフォームが必要になるまでの期間は、メーカーや材質、環境、使い方などによって変わりますので、多少変更しても大丈夫なように修繕資金は準備しておく必要があります。

【4】修繕費の積み立て方

前述のとおり、一戸建ての修繕・リフォームには、ある程度まとまった金額が必要です。

しっかりと修繕計画・予算計画を立て「急にまとまった出費が。。」と困らなくていいように準備をしていきましょう。

一戸建ては自分で修繕費を積み立てする

分譲マンションの場合、入居者は毎月修繕積立金を支払います。

修繕積立金は、先々におこなわれる共用部分の大規模修繕のために積み立てをするお金のことです。

大規模修繕直前に「1世帯あたり300万円支払ってください」など、直前にまとめて請求されても困るため、入居した時点から毎月コツコツ積み立てをしていきます。

一戸建ての場合は、室内・室外どちらの修繕・リフォーム費用も、自分で計画を立て準備していく必要があります。

準備をしていないと築10年〜20年経ち、修繕・リフォームが必要なときに資金を捻出することが難しくなります。

仮に、必要な修繕・リフォームをしないでいると、家の性能が落ち、寿命が短くなって、長く安心・安全に暮らすことができなくなってしまいます。

できれば新築で入居する前までに、長期にわたる修繕・リフォームの計画を立て、どれくらいの費用がかかるか算出をしておきましょう。

月1万円は積み立てをしていく

一戸建ての修繕・リフォーム費用は、早い段階から無理なく積み立てをしていくことが大事です。

たとえば、月に1万円を積み立てするだけで、1年で12万円、5年で60万円、10年で120万円、20年で240万円貯まります。

仮に、月2万円であれば10年で240万円、20年で480万円です。

必要となる金額は各家庭で違いますが、最低でも月1万円を目安として積み立てをしていくようにしましょう。

まとめ

今回は、一戸建ての修繕・リフォーム費用の目安や積み立て方などについて紹介いたしました。

住宅の性能を維持し、住宅寿命を最大限伸ばすには定期的な修繕・リフォームは必須です。

築10年〜20年すると多くの修繕必要箇所が出てくるため、新築当初から少しずつお金を積み立てしていくようにしましょう。

早い段階で長期の修繕・リフォーム計画を立てるようにしてください。

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