上棟祭とは~服装や餅まきの仕方から上棟式の式次第、流れまで徹底解説!

家づくりをおこなう過程で、「上棟祭」や「上棟式」が実施されるのをご存知ですか。

昔からある儀式・習慣の1つで、工事関係者へねぎらいを伝えたり、近隣の方々とコミュニケーションを図れる場でもあります。

しかし、

「上棟祭って何?」
「必ずやらないといけないの?」
「どれくらい費用がかかるの?」

など、たくさんの疑問を持っている人は少なくありません。

そのため今回は、上棟式の基本的内容や流れ、費用、注意点など、上棟式のアレコレについて紹介しています。

この記事をご覧いただくことで、安心してスムーズに上棟式を迎えることができますので、参考にしてください。

上棟祭の基本的内容

まずは、上棟祭の基本的な内容について確認していきましょう。

上棟祭とはどんなもので、日程や服装はどうするのかなど、上棟式のアレコレを把握したうえで、式の準備を進めていくようにしましょう。

上棟祭とは

上棟祭は、地鎮祭同様、昔からおこなわれている家づくりの儀式・風習の1つで、「建前(たてまえ」や「棟上げ(むねあげ)」と呼ばれたりもします。

新築住宅の工事で、柱や梁、棟などの骨組みが建った「棟上げ」のタイミングで実施されます。

本来は、完成後の建物の無事や工事の安全を祈る祭祀ですが、現在は、施主がつくり手側である職人や工事関係者にねぎらいを伝え、多くの人に感謝して工事の安全を願う目的が強くなっています。

そのため、神聖な儀式というよりは、お祝いや祭り、イベントという言葉の方が当てはまる式です。

実際、多くの家では、神主を呼ばずに上棟祭を実施しています。

上棟祭は絶対にやるものではない

前述のとおり、昔とは違い、最近では神主さんによる上棟祭をおこなう家は少なくなりました。

実施される上棟祭も略式化されたものがほとんどです。

昔とは上棟祭の在り方が変わってきていることもあり、上棟祭を実施しないケースもあります。

上棟祭は、家づくりの儀式・風習の1つですが、必ずやらなければならないものではありません。

上棟祭を実施するかどうか、早めに家族と話し合い、実施しない場合は業者にも伝えましょう。

上棟祭の日取り

上棟祭の日取りは、六曜(ろくよう)では「大安」「友引」「先勝(午前)」「先負(午後)」など、十二直(じゅうにちょく)では「建(たつ)」「満(みつ)」「平(たいら)」「定(さだん)」「成(なる)」「開(ひらく)」などがよいとされています。

上棟祭の日取りは業者から提案があるなど、業者と施主で一緒に決めていきます。

上棟祭の際の服装

上棟祭での服装について、特に決まりがあるわけではありません。

そのため普段着で参加しても大丈夫です。

ただし、神主さんを呼び形式ばった上棟祭をおこなう際は、フォーマルなスーツスタイル、もしくは、落ち着いたデザインのジャケット・パンツスタイルなどがいいでしょう。

特に服装に決まりはありませんが、サンダルや破れたパンツ、ジーンズ、ジャージ、派手めなデザインの洋服は避けるのが一般的です。

ヒールやドレスなどの動きづらい格好も同様です。

子どもの服装も決まりはありませんが、制服を着用させる家庭は多いです。

また、上棟祭は時間が長いため、夏は日射病対策、冬は防寒対策をしっかりとおこなってください。

上棟祭の餅まき

上棟祭では、建物の上から餅まきがおこなわれることがあります。

施主等が餅や小銭をまき、近所の人たちが拾うというものです。

災いを払うために実施していた散餅の儀が発展したものと言われており、上棟祭の1つの大きなイベントとなっています。

餅まきで投げるものは紅白の丸餅などが一般的ですが、必ずしも餅でなくても大丈夫です。

近所に小さい子どもが多い場合は、餅だけでなく、お菓子や駄菓子などをまいても問題ありません。

餅まきをおこなう際は、事前に近所のお餅屋さんや和菓子屋さんに依頼をしておきましょう。

上棟祭で必要なものと上棟式の流れ

ここからは、上棟祭当日に施主が準備しておくものや、略式的な上棟祭の流れについて確認をしていきましょう。

そして、できるだけ早いタイミングで準備や段取りを終わらせ、当日の式を焦らず迎えられるようにしてください。

上棟祭で準備するもの

上棟祭では、施主が準備しなければならないものもあります。

どのようなものが必要か事前に把握し、万全の状態で当日を迎えられるようにしましょう。

また、業者が準備してくれるケースもあるため、必ず業者に相談・確認したうえで準備してください。

お塩

粗塩を用意します。

洗米やお酒と一緒にまいて清めます。

お神酒

お神酒は、1升を1本用意します。

洗米やお塩と一緒に建物の四隅の柱にまいて清めます。

熨斗(のし)を付けてもらいます。

ご祝儀

棟梁や大工さんに渡すご祝儀を人数分用意します。

飲み物

宴会用、休憩時の飲み物として、ジュースやビール、お茶などを人数分準備します。

お弁当

仕出屋などで人数分のお弁当を用意します。

お餅

餅まきの際に使います。

洗米

枡1杯程度の洗米を用意します。

前日までに洗っておきましょう。

お塩、お神酒と一緒に安全祈願である上棟の儀をおこなう際に、建物の四方にまいて清めます。

引き出物

引き出物として、紅白まんじゅうや赤飯、菓子折りなどを用意します。

御幣(ごへい)

御幣は、細長い木に紙をはさんで垂らした神祭用具の1つです。

業者が用意するケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

ホームセンターなどで購入できます。

棟札(むなふだ)

棟札は、棟木につけるお札のことで、表に神様、裏に業者の名前や上棟年月日を書きます。

上棟祭に用意するお酒

上棟祭はお神酒の準備が必要です。

基本的には、お酒の種類や銘柄は何でもよいとされています。

しかし、上棟祭ということもあり、縁起のよい名前のお酒(松竹梅や招福人など)や好きな銘柄のお酒を用意する人が多いようです。

量は、清酒を1升用意するのが一般的です。

上棟祭の流れ

上棟祭の略式手順は以下1〜9です。

餅まきの有無など、個別で手順は異なりますが、最近の上棟祭はこのような流れで進んでいくことが多いです。

宴会部分を除くと、上棟祭自体は20〜30分で終了します。

1.骨組みの屋根部分の頂点にある棟木に、大工の棟梁が、御幣(ごへい。紙や布を切って細長い木から垂らしたもの)や幣束(へいぐし。麻を裂いて細長い木に挟んだもの)などの吹流しや魔除けの札を立てます。

そして、破魔矢を飾ります。

これらを取り付ける際は、鬼門に向けるのが常識です。

2.建物の四隅に、棟梁が酒・米・塩をまいて建物を清めます。

四隅にまく際は、東西南北の順番です。

酒・米・塩は、棟梁だけでなく、施主や設計者も一緒にまくケースもあります。

3.出席者全員でお神酒をいただきます。

4.餅まきを用意している場合は、餅まきをおこないます。

5.施主が挨拶をおこない、皆で乾杯をします。

乾杯後は、宴会へと進みます。

6.棟梁や工事関係者の紹介・挨拶です。

ケースバイケースですが、棟梁や工事関係者が挨拶することもあります。

7.ご祝儀を配ります。

あらかじめ用意しているご祝儀を、棟梁や工事関係者に渡していきます。

8.手締めをして式のお開きとなります。

9.無災害や家内安全を祈願して、棟札と幣束を屋根裏に納めます。

上棟祭にかかる費用

上棟祭では、主に以下の費用がかかります。

どのような費用が必要になるか把握し、しっかりと予算計画を立てておきましょう。

また、業者や参加人数によって用意するものや予算が変わってきますので、事前に確認しておく必要があります。

ご祝儀

上棟祭の際に棟梁や職人さん、設計士などの工事関係者にご祝儀を渡します。

以下はご祝儀相場となり、事前に人数と金額を確認して、しっかりと準備しておきましょう。

棟梁・鳶頭:2〜3万円
職人:5千円〜1万円
設計士・現場監督:5千円〜1万円
他の工事関係者:5千円程度

引き出物

1人あたり1千円〜2千円程度が相場です。

事前に予算を決めておきましょう。

宴会

「宴会」と言っても、大量の食べ物や飲み物を用意する必要はありません。

宴会用のちょっとした食べ物とビールやジュース、お酒など、1人あたり3,000円程度が相場です。

休憩時のお茶

上棟式の休憩の際に、夏は冷たいお茶、冬は温かいお茶を用意します。

紙コップや湯呑みを利用すれば、1,000円もかからないでしょう。

お神酒やお米など

お神酒は1,000〜2,000円程度、お米は枡1杯程度なのでほとんど費用はかかりません。

餅やおひねり

参加人数や、おひねりをどれくらい用意するかによって変わってきますが、30,000〜50,000円程度が一般的です。

参加人数が多く、気合を入れて実施する場合は100,000円近い予算を考えた方がいいでしょう。

上棟祭を実施する際の注意点

上棟祭を実施するうえで、以下の7つの注意点には気をつけましょう。

これらの注意点を事前に把握しておくことで、スムーズに上棟式を進めることができます。

1.事前に参加人数を確認する
2.どこまで用意する必要があるか業者に確認する
3.建売住宅の場合は基本的に実施しない
4.神主を呼ぶか呼ばないか決める
5.宴会用料理を決めておく
6.餅まきは参加者・近隣の状況を考慮する
7.上棟祭は昼間におこなう

早速、1つ目の注意点から見ていきましょう。

1.事前に参加人数を確認する

上棟祭を実施する際は、事前に参加人数を確認するようにしましょう。

参加人数がわからないと、休憩用の飲み物、宴会用の食事、ご祝儀などを正確に用意することができません。

特に、業者とは密にコミュニケーションをとり、参加人数の認識にズレがないようにしましょう。

2.どこまで用意する必要があるか業者に確認する

業者によって上棟祭の準備物が変わることがあります。

「基本的にはすべて施主で用意してください」という業者もあれば、「●●と▲▲、■■はこちらで用意しますので、残りだけ用意してください」など、多くを用意してくれるケースもあります。

棟札や御幣、お酒、お米など、意外にたくさんの準備物がありますので、早めに確認をして、足りないものを揃えましょう。

3.建売住宅の場合は基本的に実施しない

上棟祭は、既に住宅が完成している建売住宅の場合は、基本的に実施しません。

あくまでも、注文住宅等で家を建てる場合に、安全祈願や現場の方々への感謝とねぎらいを目的に実施します。

建売住宅の場合は、購入時には既に住宅が完成しているため、工事関係者とも深い付き合いはありません。

4.神主を呼ぶか呼ばないか決める

上棟祭をおこなう際は、神主を呼ぶか呼ばないか事前に決めておきましょう。

もし、神主を呼び上棟式をおこないたい場合は、近所の神社・神主に早めに相談をしておく必要があります。

以前は、神主を呼び本格的な儀式として上棟式を実施するのが基本とされていましたが、現在では、神主を呼ばず略式的に実施するケースが多いです。

家族で話し合って呼ぶ・呼ばないを決めましょう。

5.宴会用料理を決めておく

「宴会」といっても、年末年始やホテル・旅館などで実施する宴会とは違うため、豪華な食事を用意する必要はありません。

しかし、多くの工事関係者が集まる可能性もあるため、急に準備するのはなかなか大変なものです。

事前に参加人数を確認したうえで、どのような料理を出すか決めておきましょう。

なかには、カレーやバーベキューなどを用意しているケースもあります。

6.餅まきは参加者・近隣の状況を考慮する

餅まきをする際は、参加者や近隣住民の状況を考慮しましょう。

たとえば、近所に小さい子どもがいないのに駄菓子やお菓子をまいてしまうと、受け取る側はあまり嬉しい気持ちにはならないでしょう。

参加者が大人中心の場合は、駄菓子などは極力抑え、餅やおひねりをメインにまくようにすると喜ばれることでしょう。

逆に、ファミリー層が中心で小さい子どもの参加が多い場合は、餅と駄菓子・お菓子をたくさんまくと喜ばれます。

7.上棟式は昼間におこなう

昔は、多くの人に集まってもらうためにも、上棟祭を夜実施するケースが多くありました。

しかし、現在は夜実施すると、騒音などが理由で苦情が出る可能性もあるため、昼間や夕方におこなことが多いです。

なかには、別会場を用意して実施したり、上棟の日とは別日に開催するケースもあります。

まとめ

今回は、上棟祭の基本的内容や流れ、費用、注意点など、上棟式のアレコレについて紹介いたしました。

現在、上棟式は、工事関係者へねぎらいを伝え、コミュニケーションを図る場として捉えられています。

必ず実施しなければならないものではありませんが、もし実施する場合は、この記事を参考にして、事前準備をしっかりとおこなってください。

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